3月になれば就活開始。日付が変わる合図とともに企業サイトを巡って片っ端からエントリーしていきます。
就活が始まった当初はランナーズハイのようにエントリーすることに夢中になりますが、ある程度エントリーするとエントリー数を何個にするかに自然と思考が向くと思います。
私の同期には大手化学メーカをたった5社受けて2社に合格したという強者もいます。かと思えば、私のように不安がって何十社もエントリーシートを送り付けるような就活生もいます。
筆者は後者で、企業を受けまくった身です。ES執筆で経験した抑えておくべきポイントがあるので紹介します。
エントリーシートを書くべきは最大で40社
実際に幾多の面接をこなしてみた結果、面接をこなすのは同時に30社エントリーが限界という結論に至りました。一日一社という考え方です。
なのでエントリーシートは、落とされる可能性を考慮して40社受けるつもりで書いてみればちょうどいいです。
自身の思想や経験からくる考え方などをベースに据えて、企業でやりたい仕事や実践してみたい仕事を少し添える。
そして面接で志望動機と希望職種について深く狭く伝えられれば完璧です
企業の志望順位をつけておく
エントリーシートの締切日が二重三重に重なることは珍しくありません。事前に準備して万全に仕上げられれば素晴らしいですが、面接準備や説明会出席などで忙しくてなかなか手がつかないものです。
いざというときにエントリーシート提出を諦める企業を決めておけば、時間と労力に相談して自分なりに納得した就活の進め方ができます。
企業一つひとつの順位を決めるなんてとても面倒です。なので第一志望群や第二志望群という風に一つの集団として分割してしまいましょう。
エクセルで色分けして管理すれば楽になりますよ!
エントリーシートのテンプレは用意しておく
エントリーはサイトを巡って記入するだけなので無限に可能です。しかし一つ一つ企業のエントリーシートを埋めていく作業は思いのほか時間がかかります。
企業によって多少は記入方法に違いはあれど、個人情報・趣味・自己PR・熱意を持って取り組んだことetc……。全体の7割は自分で用意した情報を書き記すだけです。
出来るだけ効率的にエントリーするために早期にエントリーシートの見本を作ってしまいましょう。可能ならば就活が始まる前の2月には完成させておきたいです。
完成させておくべき内容
研究概要(ES用) 100・200・300・400・500文字
熱意を持って取り組んだこと 200・400文字
自己PR 3種類 200・400文字
研究概要説明 ワード1ページ版・ワード2ページ版
優先順位が高い順に並べました。最後尾の研究概要説明以外はエントリーシート記入時(多くの企業ではwebエントリー時)に即座に求められる内容です。
就活の解禁と共にエントリー合戦が始まる企業も数少ないですが存在しています。AGCや東洋インキなどが良い例です。
本当にライブチケット争奪戦のようにウェブページへ全く繋がらなくなるため、ウェブに繋がったけどエントリ事項を記入している間にタイムアウトしてしまったという事態が頻発します(筆者は怒りでモニターを割りそうになりました)
いざ運よくサイトに繋がっても質問事項を埋められないと詰むので、
エントリーシートの内容は準備しておきましょう。
筆者も全ての準備は出来ていなかったので就活しながら作っていました。もったいない時間を過ごしてしまったと反省しています。
研究概要を書く際のポイント
技術系の場合は技術面接で研究発表する際に”研究概要”が求められます。図表を用いて視覚的に分かりやすい研究背景や研究目的を記入して作成しましょう。
ポイントは単純明快を意識することです。企業担当者は発表を聞いても殆どの人が理解できないからです。学会発表の資料はいったん忘れましょう。
内容には研究結果「何を求めて研究して、結果から何が明らかになった。もし製品化を目指すならこれが課題だ」という視点だけ盛り込めば十分です。
だから学生の話も研究内容には殆ど興味はなく、下記の点を重点的に話すだけで高評価間違いなし!!
「製品化するならどんなアイデアがあるんだ? その製品化にたどり着くのに難しい点はどこだ? コスト面では競争力があるのか?」
特に企業の人間はコスト・売上高・利益率といった数字に食いつくので、その観点で説明すれば容易に高評価が得られます。
筆者は就活終盤にならないと、この事実に気づきませんでした。
研究概要の書き方については下記で詳しく記述しているのでぜひご覧ください。
エントリーシートを通過させればいよいよ面接。技術系ならば重役や研究所長の目の前でオリジナルの研究概要資料を使って技術発表を行います。 伝わりやすい資料を作る上で欠かせないのは聞く人の立場を考えることです。文系の人なのか、理系の人なの[…]
面接で失敗したらエントリーを追加する
筆者の友人の多くは選考に進んだ企業は50社程度でした。
志望企業に早期に受かってしまった人もいるので一概にはいえませんが、50社くらい受けた中で25社落ちて、1-2社内定し、残っている企業は辞退するという流れが多かったです。
常に30社程度選考が残っている状態で進めて、落選してしまったら適宜追加するという形で運用していました。
第二陣として追加するのは東証一部の下位企業や東証二部企業などが多かったです。
落ちても全く悲観する必要はないです。就活というお祭りを楽しんでいきましょう。
エントリーする企業は幾らでも増やせるのだから!
就活初期はエントリーシートを超大手企業に集中させるべき
筆者の周りでは最初に選り好みした大手企業ばかりを受けて(いわゆる大手病)、落選したらより下の企業に目を向けていくという手法で就活を進めていました。
その方法が有利な理由は二つあります。
1.有名企業の選考受付は就活解禁早期に集中している
中小企業は遅くから募集を掛ける会社が多いです。逆に大企業は早期のES締切日を逃すと募集終了になってしまうため、 嫌でも就活初期に超大手企業にチャレンジしにいくことになります。
2.就活後期にライバルが少なくなる
志望した企業に内定を貰えたライバルは次の企業の選考には現れません。つまり就活が長引くほどに就活におけるライバルが少なくなって弱体化していき、内定が得られやすい状態になります。
また企業担当者も就活後期になって採用計画未達だと焦り始めるため、内定が出易い状態になっています。
従って、初めからニッチな中小企業を狙いにいくよりも、ニッチな企業は後に回して自分が行きたい超大手企業に挑戦するのがもっとも効率の良い攻略法になります
大手病で何が悪い
世間では”大手病”といって批判されていますが、理系院生の技術系でまともに採用担当者と会話が出来る能力があって、就職氷河期のような経済状態じゃなければ大手病で何も問題ありません。
自信を持って志望度の高い超大手企業を狙ってみて下さい。きっとあなたの熱意は採用担当者に伝わると思います。
より内定に近づくためにエントリーシートに関する下記記事も参考になると思いますので、一瞥いただければ幸いです。